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ロボットフレンドリーな
環境の共同研究
​(経済産業省)

ロボットフレンドリーな環境の共同研究 ​(経済産業省)

 

ロボットフレンドリーな環境の構築に向けた共同研究を行いました。本事業のテーマは「施設・ロボット・人による対策の選択肢を示し、状況に応じた合理的なロボフレ化を目指す」です。
経済産業省の補助事業の一環として実施され、ロボット技術の応用と普及をさらに推進することを目指して実証を行いました。

実証事業の体制・実証場所

実証事業の体制・実証場所

 

東急不動産株式会社、株式会社東急コミュニティー、ソフトバンク株式会社、および株式会社日建設計の4社で実施しました。
Chief Scientist室が担当した内容は以下の通りです。

  • ロボット技術担当

  • 配送ロボット管理

  • 運用上の課題整理(オフィス共用部における配送ロボット運用課題整理)

  • 施設側の対策(配送ロボットによる一部対策案の効果検証)

  • ロボット側の対策(配送ロボットに対する対策の検証、オフィス共用部での検証)

  • 人側の対策(オフィス共用部における効果検証・分析)

実証利用ロボット

実証利用ロボット

Chief Scientist室で研究開発している自律走行ロボットCuboidを利用し実証を行いました。

CUboidのロボフレ評価

実証実験1
曲がり角での人とロボットの接触

実証実験1: 曲がり角での人とロボットの接触

 

対策なしの状況に対して施設、環境とロボット側の対策を上記 5種の候補を上げ、予備実験を行い実験参加者の回答結果をもとに3種(ステッカー、警笛、大回り)の実証実験を行うこととなりました。

 

00.対策なし

00.対策なし

 

01.床のステッカーで周知

01.床のステッカーで周知

02.大回りで旋回

02.大回りで旋回

 

03.警笛を鳴らす

03.警笛を鳴らす

LiDARセンサで人を検出

LiDARセンサで人を検出

速度変化の分析

速度変化の分析
速度変化の分析

 

LiDARセンサを利用した人流分析を実施し、各対策毎の軌跡や速度変化の違いを分析、結果的には警笛や大回りの効果が高い結果となりました。

実証実験2
混雑場所の通過

実証実験2 混雑場所の通過

 

人が滞留し混雑した状況はロボットが苦手とするところであり、安全のために減速・停止を繰り返して作業効率が低下し、また人の側にも衝突や急な接近で驚かせてしまい、入居者の快適性を損なうなどの問題が生じる恐れがあります。そのため適切な対策を取ることが重要であると考えられるため対策案を検討しました。

実証実験2 混雑場所の通過

 

本実験では、定性的には有効な対策であると考えられましたが、定量的には有効性を実証することが出来ず、混雑箇所の走行に対する対策が特に困難であり、人のロボット運用に対する理解や協力が必要となってくることが考えられます。

実証実験3
ロボットのエレベーター乗降

実証実験3 ロボットのエレベーター乗降

 

実証場所である東京ポートシティ竹芝では、ロボットがエレベーターと連携し、階の移動を可能にするシステムが導入されていますが、このとき呼び出されたエレベーターはロボット専用運転となり人の操作を受け付けないため、誤って人が乗り込んでしまうと人の通行・ロボットの稼働双方を阻害するだけでなく、人が意図しない階に連れて行かれてしまうおそれもあります。実際に同ビルの商業フロアではロボットがエレベーターにおいて人の乗降を阻害しトラブルとなった事例があり、関係者の間で対策の重要性が強く認識されています。

実証実験3 ロボットのエレベーター乗降

 

本実験ではロボットは RICE を利用し、3 時間に渡ってオフィスフロアのうち 2 フロアをエレベーターに乗って往復させる挙動を、1対策なし 2発話による注意喚起 3継続的な警笛による注意喚起 の 3 パターンの条件に分けて実施しました。

実証実験3 ロボットのエレベーター乗降

 

所要時間による定量的な評価・分析は難しかったですが、発話での注意喚起を行ったパターンで平均所要時間が大きいことが確認されました。

実証実験4
内装仕上げによるセンサ異常

実証実験4 内装仕上げによるセンサ異常

 

Cuboid において搭載した深度カメラが、扉の内装仕上げによる反射で、近距離にあると誤認し、Cuboid が回避行動をとってしまうというセンサー異常が発生しており、その対策を検討しました。

実証実験4 内装仕上げによるセンサ異常

 

実際に深度カメラで距離の誤認識をされていた扉に、別の素材の壁材を貼り付け実証を行いました。(誤認識の原因と考えられたものは、光沢のある素材だった為、光沢の無いものを選定)結果は、誤認識されていた障害物が対策後には検知されておらず、改善されたことが分かります。
今回異常を示した深度カメラと同様の、いわゆる「Time of Flight (ToF)」方式を用いたセンサー
はロボットにおいて広く利用されていることから、今回のような特定の内装仕上げとの組み合わせでの誤認識は他のロボットでも発生する可能性があり、他事業者・運用者にも参考となる事例と考えられます。

今後の課題と展望

今後の課題と展望

 

一般的にロボット開発・提供側の立場では前提となる動作環境を Operational Design Domain(ODD、運行設計領域)として運用者側に提示するが、施設内の環境は多岐に渡っておりカバーが困難で、今回の内装によるセンサー異常事例の様に予見し難い状況もあります。また、現状各ロボット事業者間でも基準や提示する情報のコンセンサスが取れているとは言い難いです。今後はロボフレレベルを手がかりとして、ロボット事業者側からの情報提示方法、ロボット側のレベル・カテゴライズ化、についても検討していきたいと考えています。

プレスリリース
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